世界中どこの国にもホームレスはいる。
日本でも、
河川敷や高架下、
地下鉄の構内などで見かけたことがある人は多いと思う。
もちろんカナダにもいる。
バンクーバーのダウンタウンでは、
かなり頻繁に見かけた。
でも、日本と決定的に違うことがあった。
めちゃくちゃ積極的なのである。
いや、本当に。
最初はかなり衝撃だった。
日本のホームレスって、
どちらかというと人との接触を避けるように、
静かに過ごしているイメージがある。
段ボールを敷いて、
なるべく目立たないように生活している感じ。
でも、バンクーバーは違った。
ものすごく活動的。
何に活動的かというと、
乞食行為である。
だいたい紙コップのようなものを持っていて、
すれ違う人、すれ違う人、
片っ端から近づいていく。
そして、
「お金ちょうだい」
と言わんばかりに、
コップを目の前に差し出してくる。
初めて遭遇した時はかなりビックリした。
怖いし、
距離感近いし、
何より積極的すぎる。
何??やだ、コワッ!!
そんなグイグイ来るの!?
と、完全に呆気に取られた。
ちなみに私は、
一度もお金を渡したことはない。
いやだって。
あれだけ積極的に動けるなら、
もう普通に仕事できそうじゃない…?
もちろん事情は人それぞれだと思う。
でも当時の私は、
かなりそう感じてしまった。
驚いたのは街中だけではなかった。
スカイトレインの中にも、
ホームレスはよく現れる。
私はノースバンクーバーに住んでいたので、
普段はバス移動がメインだった。
だからスカイトレインを使う機会はそこまで多くない。
それでも何度か遭遇したので、
もしかしたら毎日巡回していたのかもしれない。
ある日、
友達と隣町の大型ショッピングモールへ行くため、
スカイトレインに乗っていた時のこと。
また一人のホームレスらしき人物が車内に入ってきた。
そして突然、
A4サイズくらいの紙を、
乗客一人一人の膝の上に置き始めたのである。
えっ、なにこれ。
どうやら、
「読んでくれ」
ということらしい。
でも突然すぎて、
私は完全にフリーズした。
読んだのか読んでないのか、
正直もう覚えていない。
何か事情が書いてあったのか。
助けを求める文章だったのか。
慈善活動のお願いだったのか。
もしかしたら、
ホームレスではなく宗教の勧誘だったのかもしれない。
今となってはよく分からない。
でも周りの乗客を見てみると、
みんな妙に慣れていた。
紙を膝に置かれても、
ほぼ無反応。
え。放置でいいんだ…!?
と私は内心かなり混乱していた。
すると電車が次の駅へ到着。
その瞬間。
さっき紙を配っていた人物が、
今度はその紙を回収し始めた。
あ、回収制だったのね!(笑)
どうやら使い回しているらしい。
何だったんだろう、あれ。
今でも謎である。
ただ、
カップを持ってお金を求めてくるホームレスは、
本当にたくさんいた。
中には、
ずっと誰かに向かって悪態をついている人もいた。
とにかく、
カナダのホームレスは活動的だった。
それが、
私がバンクーバーで受けたカルチャーショックの一つである。
海外へ行くと、
「人との距離感」が日本と全然違うことに驚かされる。
ホームレス事情一つとっても、
国によってかなり違うのかもしれない。
他の国はどうなんだろう。
ちょっと気になる。

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